終活とは、最後まで自分らしく生きるために、今をどう生きるかを考える事です。
人生の終わりは誰にも訪れます。人生には限りがあるという事実をしっかりと受け止めることが終活の第1歩です。人生の終わりを考えながら様々な準備をすることを通して、自分を見つめ、今をより自分らしく生きる活動が終活です。
終活は年代や状況によって十人十色です。「自分らしい終活」を行うためには、なぜ、終活が必要なのかを知ることが大切です。そこで、終活が必要な4つの理由を紹介します。
終活が必要な4つの理由
なぜ「終活が必要なのか」を知り、「自分らしい終活」を行いましょう。
終活が必要な4つの理由を紹介します。
認知症高齢者の増加
終活が必要な理由のひとつに、高齢化に伴って「認知症」の高齢者が増加していることが挙げられます。厚生労働省研究班の推測によれば、2025年には65歳以上の約5人に1人が認知症になると予想されています。「認知症」になると記憶力や判断力が衰えるため、トラブルが起きやすくなるとともに犯罪や事故に巻き込まれる可能性が高くなります。また、「契約締結に関する意思決定」ができなくなるため財産管理も難しくなります。
認知症になった場合に備えて、手助けをしてくれる人を探しておかないと通常の生活を送ることが困難になることが考えられます。
一人暮らし高齢者の増加
一人暮らしの高齢者が増えてきたことも終活が必要な理由のひとつです。現在は、結婚をしない生き方を選ぶ人も増えています。また、結婚していても子供がいない夫婦や、子供がいたとしても独立して親とは別に暮らすことが多いため、親世帯は高齢者の一人暮らしになるケースが増えています。
1人暮らしで医療や介護が必要になった場合や、自分がなくなった後の手続きを誰に任せるのかなど、考えておくことが必要です。
お葬式・お墓の多様化
コロナ禍を経て、お葬式やお墓に対する考え方が多様化してきています。
首都圏では、家族と親しい人だけで行う家族葬が主流になりつつあります。また、お墓も、納骨堂や永代供養墓(樹木葬など)を選ぶ人が増えています。
先祖代々のお墓がある場合でも、跡継ぎがいなかったり、お墓が遠くてお墓参りに行くのが難しいなどの理由で納骨堂や永代供養を選ぶ人も増えています。そのため、お墓を守る人がいなくなり、墓じまいを考える人も増えています。
亡くなった後のことは、自分以外の「誰か」が行うことになるため、あらかじめ自分の希望を伝えておきましょう。
相続をめぐるトラブルの増加
相続争いというと一部の資産家のものと考えられがちですが、遺産が少なくてもトラブルになります。
例えば、兄弟姉妹の仲が悪かったり、疎遠だったりするとお互いの意見があわずにトラブルになりやすい傾向にあります。
また、遺産に不動産が含まれている場合は、トラブルになることが多いです。不動産は現金など違って分けにくい財産だからです。
他には、兄弟姉妹で親の介護をした人としなかった人がいる場合、遺産分けでもめることが多くなります。
自らが親や配偶者の相続でもめた経験から、自分の相続では遺族同士が争わないように、準備をしておこうと考える人が増えています。
まとめ
この記事では終活とは何かと、終活が必要な4つの理由について紹介しました。
終活とは何か、なぜ必要なのかを知ることで、最後まで自分らしく生きるためにやるべきことを考えていきましょう。
次回の記事では、終活の基本的な考え方、具体的にどのようなことを行うのかを紹介します。
◆終活とは何か
終活とは、最後まで自分らしく生きるために、今をどう生きるかを考える事です。
◆終活が必要な4つの理由
- 認知症高齢者の増加
- 一人暮らし高齢者の増加
- お葬式、お墓の多様化
- 相続をめぐるトラブルの増加