エンディングノートは亡くなった時や病気になったとき、または認知症で判断力が衰えてしまった時に備えて、必要な情報や自分の希望を書いておくノートです。
ただ、いざ、エンディングノートを書こうとしても、「何を書けばいいのかわからない」とか「後々、人に読まれると思うと構えてしまって、なかなか書けない」ということがよくあります。
ただ誰でも、「自分が元気なうちにこれだけは伝えておきたいな。」とか「お葬式やお墓の希望を家族に伝えておきたいな。」などと思うことがあります。
思った時にすぐに伝えられればいいのですが、多くの場合「今は忙しいから、今度、時間があるときにしよう。」というように、先送りにしている事が多いはずです。
そんな時こそ、思い浮かんだことを忘れないうちにノートに書いておきましょう。
あらたまったエンディングノートでなくてもいいのです。
自宅にあるノートで構いません。
書いておくことが重要です。
今は、様々なエンディングノートが売られていたり、パソコン等から無料でダウンロードすることもできますので、自分が使いやすいノートを選んで、まずは自分の名前、生年月日、本籍地などから記入してみましょう。
エンディングノートに書く3つのこと
エンディングノートは、これまでの自分を振り返り、これからよりよい人生を過ごすための情報整理をするのに役立ちます。それとともに、もしもの時、残された家族や友達が困らないように、自分の情報や希望を書いておきます。自分がなくなった後の事は、誰かにお願いするしかないわけですからその人達が出来るだけ困らないように最低限書いておくこと3つを紹介します。
自分について
まずは、自分について書きましょう。エンディングノートも書き方も十人十色ですが、書き始めるきっかけとして、まずは自分の事を書いてみましょう。
- 自分の名前、生年月日、住所、本籍地など。
亡くなった後の手続きで、故人の戸籍謄本が必要になりますが、故人の本籍地の市区町村役場
で取得することになります。結婚などで本籍地を変更したことがある場合は、記入しておきま
しょう。 - 自分史
これからの人生を自分らしく心豊かに過ごすために、これまでの人生を振り返り棚卸をしてみ
ましょう。楽しかったことを思い出し、気楽にメモをするように書いてみましょう。 - 医療・介護の情報
病歴、入院歴、薬の情報など記録を記入しましょう。また、いざという時に自分が受けられる
介護や看護を希望するか書いておきましょう。
万が一、急病やケガで入院することになった時に連絡したい、親戚やの連絡先も記入しておき
ましょう。
また、自分らしい最後を迎えるために、延命治療など医療に関する希望や介護に関する希望を
書いておきましょう。
財産について
これからの人生設計を考えるうえで、お金のプランニングはとても大切です。自分がどんな財産を
持っているか書き出して、プラスとマイナスの資産を整理しましょう。
- 預貯金
銀行や証券会社など、取引のある金融機関、支店名、担当者などを記入しましょう。合併など
で金融機関の名前が変わっていることもあるため現在の名称を確認しておきましょう。
また、使っていない口座は解約しておきましょう。銀行だけでなく証券会社や投資信託、外貨
預金口座など、使っていない口座がないか確認しましょう。 - 保険
生命保険は請求しないと受け取れません。自分が請求できなくなった場合に備えて、保険会社
と契約内容を記入しておきましょう。生命保険だけでなく、自動車保険や共済や火災保険など
も忘れずに記入しておきましょう。 - 年金
自分が加入している年金について書いておきましょう。老後の年金は、老後の生活の大きな
要となります。公的年金だけでなく企業年金や個人年金についても記入しておきましょう。
- 不動産
マイホームや相続で引き継いだ土地などの情報を書いておきましょう。
登記簿謄本や陶器事項要約書を見ながら書きましょう。
名義も忘れずに確認しておきましょう。
お葬式・お墓について
自分がなくなったあとの事は必ず、自分以外の誰かにやってもらうことになりますから、お葬式やお墓の希望や必要な情報を書いておきましょう。
- お葬式
宗教や場所、形式、希望、知らせたい人などを書いておきましょう。
菩提寺や所属する教会がある人は、その所在地や連絡先を書いておきましょう。
遺影に使いたい写真がある場合は、ノートに貼っておくか写真の保管場所を書いておきましょ
う。 - お墓
先祖代々のお墓やすでに購入しているお墓がある場合は、所在地や連絡先を書いておきましょ
う。今、人気の樹木葬や納骨堂などの永代供養や散骨を希望する場合も書いておきましょう。
まとめ
エンディングノートに書く内容は人それぞれですが、自分が亡くなった後に、誰かに読んでもらうことを前提に書くことになります。
残された人達が困らないように書いておくべき3点
①自分のこと
②財産について
③お葬式、お墓について
エンディングノートを書く際の注意点3点
①人の悪口は書かない。
②法的な効力はありません。ただし、亡くなった人の意思として尊重されれば、相続人同志のもめご
とを減らす効果は期待できます。
③エンディングノートは定期的に更新しましょう。一度書いたら終わりではなく、定期的に見直しを
して、状況が変わったらそのたびに更新しましょう。